中学英文法レベルに立ち返り、口頭での瞬間英作文に取り組んでみました。

今月は、中学レベルの文法から学び直して、正確な文章を瞬時に口頭で立ち上げられるスピーキング力を鍛え直すことに取り組みました。 きっかけは、ある英語教員が、即興で英語を話している様子を見て、衝撃を受けたことでした。 易しい文法事項や表現であるが、流暢で聞き取り易い英語で、こともなげに話す。正確性と流暢性が確実に保たれたスピーキングでした。これは、私がこれまで目指してきた方向性ではなかったため、戸惑うとともに、こうしたスピーキングの力も付けたい、と強く思ったのです。 私は留学経験や英検1級やTOEIC900以上のスコアがありますが、文法的に正確な英語を話すことや、正確な文章を書くことに大きな課題を感じています。コミュニケーションに問題はないが、話すと英語がくずれてブロークンになってもきます。 加えて、大学院留学時代は、英語のインストラクターにライティングを見せるたび、「君は冠詞を勉強しなおしたほうがいい」「文法を学び直せ」と口を酸っぱく言われたのは苦い思い出でした。 中学レベルの文法事項を正確に使いこなせているか自信が無かったので、基礎からやり直すよいきっかけと思い、中1レベルから文法を学び直すことにしました。 トレーニングは、いわゆるパターンプラクティスです。 英文法知識を、分かっているだけでなく、アウトプットできるスキルとするのが目的で、日本語を見て瞬時に英語を発話する練習を行いました。 この口頭英作文は、結構労力がかかり疲れるので、敬遠されるかたも多いと思います。私も今まで避けて来たのですが、ある方の英語発話力に感化され、自分もおっくうがらず、辛くとも取り組もうというモチベーションを得られたと思います。 手順は、英語上達完全マップの瞬間英作文の項目を参考にさせて頂きました。 Stage1 『中学英語で言いたいことが24時間話せる パート1、パート2』 合計1600文程度 『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』計790文 <手順> 文法項目別に日本文が並んでいて、それを瞬時に英文で発話するトレーニングです。 『中学英語で言いたいことが24時間話せる パート1、パート2』は、タイトルこそ怪しげですが、非常に実践的な表現が多いなという印象でした。1冊ずつを1、2週間かけて取組み、現在はそれぞれ1時間で日本語文を英文で口頭訳出できる状態まで仕上げました。 『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』は、現在取り組み中です。こちらは、日本の学校文法的な表現が多く、面白みは有りません。『24時間話せる』でカバーされていない中学英文法を拾う意味で使っています。 <効果> 口頭での英文作成、つまり英文を統語する瞬発力が高まった感覚です。 私のような、CEFR-C1レベルの学習者にとっても、気づきや学びの多いトレーニングでした。 ここで体得した英文の作り方を、オンラインレッスンの場面でさっと試してみると、うまく話せたりと、英文法の習熟を実感できました。 <今後> 今後は、高校入試用長文問題の日本語訳を見て、英語に口頭訳出するトレーンングを行いたいと思います。 文法項目がシャッフルされていても、立て板に水のように、どのような中学文法項目さらさらと英語で発話できることが目標です。 ※参考 先日、英語上達マップや、瞬間英作文の著者の方のセミナーに行ってきました。 「音読パッケージ」のやり方についてです。 音声を漠然と聞くのではなく、音を聞いたあとに、文字情報と照らし合わせて、どれだけ正しく英文を捉えていたかを確認する、オーラル・ディクテーションが有効だと感じました。

『英文解釈教室(改訂版)』を読了して

英語リーディングの時代の流れは、「比較的易しい大量の英文を、高速で処理し大意を把握する」、多読や速読の方向に進んでいます。中学英語教育でも、英語で全てを教える、「オールイングリッシュ」が導入されており、この流れはいっそう顕著です。 簡単な英文を読むのであれば、これはこれで良いのですが、しかし、ある程度のレベルの文章を実用レベルで読めるようになるには、どこかで地道な精読を繰り返しておかないと、多読や速読が単なる「誤読」の積み重ねになってしまい、英文を読み続けても、英語力の伸びがとまってしまいます。 やはり、英語の読解力を高めるためには、まずは精読比率を多くし、精読になれてきたら、徐々に多読比率を増やすほうが、結果として高度な英語読解力を養成できるのではと思います。 そんなこんなで、イギリスの大学院を卒業し、大量の文献、The EconomistやTimeを読んでいる(読んできた)ことで、英文の処理能力は高まった一方、英文を正確かつすっきり解釈する力を身につけられないだろうか・・・という課題も抱いていました。 そこで、もう一度「精読スキル」を鍛え直したいと、年末の時間を利用して、3週間かけて伊藤和夫著『英文解釈教室(改訂版)』に取組み、ようやく読了しました。結論から言うと、英語を文単位で文法的に正確に捉えられる力、まさに英文の解釈力が鍛えられる感覚です。 314ページと分厚く、また、どの文章も文脈と切り離されており、読み切るのに非常に骨が折れましたが、英文をどのように直読直解するのか、それを他者にどう説明するのかが、よく理解できました。「文レベル」で正確に英文を理解するために、非常に優れた本だと思います。 もしあなたが高校生なら・・・ 難関大学以外を志望するかたでこの参考書に取り組むことは、正直言っておすすめしません。この本の問題は、挫折しやすいところです。大学入試で求められる英文レベルを越えており、オーバースペックと言えます。しかし、基礎力に自信がある。将来英語を使ってThe economistレベルの雑誌などを読みたいと思っているのであれば、有効だと思います。 独学で『英文読解教室(改訂版)』に取り組もうとすると、10中8、9は挫折します。本の分厚さと、その難解さが原因です。英文も解説もかなり難解なので、基礎力がないと途中で挫折してしまいます。 これは仮定ですが、英語レベルがCEFRのB2からC1レベルであれば、更なる高度な読解力を鍛えるために有用ではないかと思います。英文の処理能力は高まっているが、今ひとつ正確の捉えられない、という課題を持った方には有用といえます。十分な英語運用能力が無いのに本書に取り組むのは、挫折を招きますし、また実用的な英語力増強にはあまり効果的ではないと思います。 もしあなたが英語読解力を鍛えたいと願う、大学生や社会人なら・・・ この参考書にチャレンジすることをおすすめします。英文の解釈力が、飛躍的に高まるからです。The economist, Timeなどの雑誌も、単語力があれば楽しく読めるようになります。 この本は、あくまで「英文読解」の参考書です。英文一文一文を文法構文的に正確に捉える力を養うことを意図して書かれています。つまり、海外の語学学校のリーディング授業で学ぶような、トピックセンテンスの探しかた、論理展開の見破り方、情報のスキャニング、スキミングなどで文章の本旨を捉える力を鍛える「リーディング」の本ではありません。このあたりを意識されて、今の自分にこの本が必要か考えてみるのも大切かもしれません。   読了するためには、読み方にコツがあります。 まずは自分の英語力に、できるだけ謙虚になり、中学と高校の英文法項目から復習しなおすこと。地道に、知識の抜け漏れをつぶすことです。中学、高校の英文法書を通読するなどが ◎。 この文法の基礎がためが出来ていれば、『英文解釈教室(改訂版)』が、わりかし楽しく読めると思います。 『英文解釈教室』を読了したら、次は『英文700選』を暗唱するのがおすすめです。 理由の一つは、『英文700選』は解説がすくなく、これだけで暗唱しようとしても、構文や文法事項の理解が浅くなり、挫折は必至です。その点、『英文700選』と『英文解釈教室』は内容がかなり重複していますので、解釈教室を読了したあとであれば、スムーズに暗唱が行なえます。 もう一つの理由は、『英文解釈教室』の内容を含む『英文700選』を暗唱することで、英文解釈教室の知識を、実際に使える技能に血肉化できるからです。 問題点もあります。『英文700選』は、あまりナチュラルな英文とは言えない、口語と文語がぐちゃぐちゃに混ざっていて、非常に硬質で古い文章も含まれています。つまり、覚えた表現を使う際、usageの観点で、ふさわしくない表現もある、ということです。 700選は自然な表現集でないため、あくまで文法理解、読解力強化、そして使用語彙の増強を目的として、暗唱に取り組むと良いと思います。 『700選』と『英文解釈教室』で英文単位をすっきり捉えられるようになったら、次はパラグラフリーディングや、要点をすくいとる「スキャニング」、情報を探しだす「スキミング」のスキルを磨いて行きます。 関連記事 「新・基本英文700選』 ⇒「新・基本英文700選』を暗唱するベネフィット 総論」 http://learningshelf.net/2015/03/18/『新・基本英文700選』を暗唱するベネフィッ/ ⇒「新・基本英文700選』を暗唱するベネフィット ライティングについて」 http://learningshelf.net/2015/06/24/『新・基本英文700選』のベネフィット〜ライ/ ⇒「新・基本英文700選』を暗唱するベネフィット リーディングについて」 http://learningshelf.net/2015/02/26/英文700選の暗唱(地味)と、リーディング力/ ⇒「新・基本英文700選』を暗唱するベネフィット スピーキングについて」 http://learningshelf.net/2015/03/06/新・基本英文700選などの構文暗唱でスピーキ/ ⇒「「英文読解教室」を読了して」 http://learningshelf.net/2014/12/28/英文読解教室を読了して/

SVOA型とSVOO型の関連性

日大通信の「英語学概説」のレポートを書いています。 統語論と情報構造についての課題で、SVOA型とSVOO型の関連性について述べよ、という内容です。 1)give O(人) + O と、2)give O + to O(人) がなぜ使い分けられるのかなど、言語学的に分析するのですが、これが面白い。 基本的に文は旧情報→新情報という順序で情報が提供される。 前者の場合、間接目的語(人)が直接目的語よりも古い情報である場合に使われる。 There was a poor girl I met yesterday. so,I gave the girl a hundred pounds. そして間接目的語は全体的影響を受け、モノを所有することを含意している。 一方後者は、そういった全体的影響は含意せず、単にモノが移動したことを意味している。 so, I gave a hundred pounds to the girl. だと、新情報→旧情報という情報構造となり、適切ではない。 私がかよっていたイギリスの大学院準備コースでも、文章は常に「旧情報→新情報で書きなさい」と繰り返し指導されました。 こういった知識は、英語を読み書きする上で、非常に大切です。