これを機会に「書く力」を磨きたい

新型コロナ感染症が世界を席巻している。パリ、ニューヨーク、ロンドンの都市封鎖の様子を見ると、日本の都市ロックダウンも時間の問題と考えるほうがフェアだ。 学校は再開しても、休校したり時差登校になったりと、正常化するのは数か月先だろう。ノーベル賞受賞者の山中教授は、「この状況は1年はかかる長期戦となる」と、ご自身のwebサイトで発信している。 こんな時だからこそ、個人は自分の時間を大切にし、学びつづけたい。一つの提案。「こんな時だからこそ、ライティング力を高めよう」 内側にこもって悶々としがちな今、書くという行為で創造性を発揮する。本を読み、学んで、それを文字化する。これだけでも、少しは気持ちがすっきりするのではないだろうか。 どうせなら、語学力を高めよう。例えば英語。ライティング力の伸びは、多技能にくらべてゆっくりである。ならば今、書く力を鍛えよう。来るべき時のために。 ライティング力向上のための鉄則を下記に挙げる。 1、自分で文章を創造しないこと正しい英文を借りてつかう、英借文を心掛けると、読み手にとって負担の少ない英文が書ける。減点も避けられる。 2、リーディングやリスニングで大量のインプットを得ること英借文には、参考にするためのお手本が必要。それを精読、多読のインプットから得る。 3、口頭ですらすらと言える英文の表現集をつくること大量のインプットを確保しながら、「こういう表現を言いたい」と思える英文を収集し、自分なりの表現集を作る。そしてその表現集を覚える。日本語→英文がスラスラと言えるように。言える英語は、書ける。 4、何かを学び、それを文字化することを癖にする大量のインプットで、新たな学びに出会うはず。それを文字化する。頭の中にある音声を文字化する。これを続けることで、必ず成長できる。頭の音声を文字化することは、新たな価値を創造することでもあり、自分の頭の整理にもなる。フィードバックを得られば改良のチャンス。 頭の中にある音声を文字化せよ。これは私の師匠の教えである。文字化するなら、価値あるものを。

モーム 『大佐の婦人』

英文学の原文を楽しむ方法として、audiobook、つまり朗読音声の活用をおすすめしている。 これは私が高校生の英語授業で、英語絵本を朗読音声とともに楽しみながら読む、「多聴」を実践し、生徒のリスニング力とリーディング力が大きく伸長した経験をもっているからだ。 英文音声の入手方法は、amazon 等で購入する、youtubeで聴くなどの方法がある。だが音声が存在しない作品もある。そんな時はどうすべきか。 私がおこなっている方法は、windows10の英文読み上げ機能を利用して、英文の音声を聞きながら読書する方法である。設定→言語→英語をインストールする。その後、英文の書かれたサイトを開き、英文上でマウスの右クリックをして、read aloudを選択する。これで英語の音声を聞きながら読書ができる。 下記のリンクは、モームの『大佐の婦人』である。これも行方昭夫先生の『英文翻訳術』で扱われれている。本を購入する前に、この英文読み上げ機能を利用して読んで読んでみた。 http://kissgrammar.org/Courses/Enl121/Anthology/Maugham_Colonels_Lady.html 内容の筋は取れたので、本を購入。丁寧な解説で、一気に読了。 The colonel’s ladyのドラマ版。モームの原作と結末が異なるので、ちょっと拍子抜け。https://www.youtube.com/watch?v=e77BfSNHM68 映画『四重奏』より。こちらも結末は原作と異なる。https://www.youtube.com/watch?v=OaneIxxdpf8 https://www.youtube.com/watch?v=8UIInlYx2NU&t=1s https://www.youtube.com/watch?v=_BInN5YVBx0  

Distance learning projects(1)

東京都知事が週末の外出自粛を要請した今週、自宅で今後のキャリアを考える時間が増えている。 今週、8か月取り組んだ論文の入稿を終え、もう一つの論文受賞の掲載もひと段落した。新たな挑戦を考えるタイミングだ。 4月から3か月間は、新たな環境に慣れることを最優先とする。授業研究もあるし、未経験の仕事も待っている。 今後の感染症動向が読めない中、リモートワークの機会が増えることが予想される。4月から通常通りに学校は再開されるが、その後は分散登校、休校など、断続的に学校生活は中断されることが予想される。 教師の仕事も変容するだろう。学校が閉鎖されたら、授業ができない。だから生徒が自宅で学習を深められるよう、教師は十分な準備をしなければならない。学び方を教える、モチベーションを維持させるなど、これからの教師は、distance learningでも生徒を導く力がもとめられよう。 このブログを、自宅で学習している高校生向けの内容に転換することもあり得る、かもしれない。現職の教員が、余暇の時間を使い、通信教育で海外の大学・大学院や日本の大学で学びなおす姿を発信するのだ。新しい学び方の提案である。 その一つが、Distance learningである。選択肢を挙げてみる。 1)Birmingham university のdistance learning, Certificate for TESOLIELTS 受験 5月16日(土)5月30日(土)6月13日(土)→7.0取得目標→出願日々の授業準備をIELTS受験に絡め、ライティング力を伸ばすよう心掛ける。まずはCertificate プログラム入学を目指す。ここで準備するIELTSは、来年以降の国内大学院進学や大学院留学の際にも使える。受検して損はない。 Certificate programは、3科目で構成される。すべてオンライン上で受講、エッセー提出で単位取得が可能。一定の成績で終了すると、Master’s degreeに進むことが出来る。つまりスモールステップで海外大学院レベルの教育が、日本国内で受講できる。 価格は1科目1080ポンド。3科目で40万円程度かかる。大学院への進学テーマを考える上で、Certificateコースで論文を読み、幅広い知識を獲得することは有用だと考えた。 2)放送大学興味ある科目を取る。統計学や心理学は関心がある。 3)ほんやく検定 2020年8月1日翻訳技法の向上。検定を目標に、英語力を磨く。 外出自粛を求められる時代だからこそ、distance learingの価値が高まっていく。検討を進めたい。

論文の入稿

本日、ようやく論文を入稿した。8か月に及ぶ研究と執筆で、疲れ果てた。研究当初は、本当に論文を完成できるのか、不安ばかり。プレッシャーもあったが、何とか形になった。2か月間の推敲と修正を続け、提出前には第三者からのフィードバックももらった。初見の読者にも、興味を持ってもらえ、理解しやすい構成に仕上がった。あとはマイナーな修正だろう。 この論文は、多読実践から生まれた研究であった。多読授業に苦労し、なんとかしたいと思ったのがきっかけ。洋書の読書に飽きる生徒。単に絵を眺めるだけの生徒。居眠りやおしゃべりの低意欲の生徒。お互いに授業時間を消化するだけの、無意味な時間。もう耐えられない。そこでいろいろな文献を読んだり、研修に参加した。 理論を学び、授業で実践。あたらしい教材を試しに作ると、生徒の反応がとてもいい。これは仮説を立て、研究にできるのではないか。これが研究のきっかけであった。 研究論文のコンテストに企画案を提出したのが1年前。出したあとは、そのことも忘れていたが、ある日、入選の通知が届く。優秀な企画なので、助成金を出すので論文を書き上げなさい、と言われる。えぇぇ、どんな企画を提出したのかも、記憶は曖昧であった。 その日から研究と執筆開始。構想を練り、論文の体裁を整えるのに苦労した。現職の英語教員で、論文を書こうという教員は少数派だ。周囲に相談もできず、英語系大学院にも通ったことはないので、独力で論文を書くのは苦しかった。 だが、英国のMBAで修士論文を書いた経験が、大いに参考になった。MBAの論文経験が、英語教師になって書く論文の役に立つとは。しかも誰からも頼まれていないのに、勝手に書いた論文である。周囲からみれば、変り者である。 だが、私は英語教員をキャリアのゴールとしていない。自分の英語多読教室を設立するのが、目的の一つ。多読を中心に、スピーチやディスカッション、欧米の大学院でのdistance learning支援などを提供したい。 そのためには、実績が必要である。単なる英語教師は、世の中に吐いて捨てるほどいる。差別化しなければならない。そのための手段が、研究論文の執筆や教育賞への応募である。欧米のMBA留学だけでなく、欧米の英語教授法をdistance learningで学び、大学院卒業も目指す。PhDも計画する。 日々の仕事に、価値づけをすることを心掛ける。意に沿わない仕事を振られて、受け身でするのも仕事。研究対象として新たなチャレンジをするのも仕事。仕事を文書化し、仮説検証して論文の形態として世に問うなど。今後も引き続き、仕事を「研究のヒントを得る機会」ととらえ、価値創造を目指していく。

“Mr.Know-All” モーム『物知り博士』

行方昭夫『英文読解術 Mr.Know-All』を購入するか迷う。そこで、まずyoutubeで音声を聞きながら英文をパラレルリーディングする。 https://www.youtube.com/watch?v=0EfWvf2IhYo https://www.youtube.com/watch?v=H6NsEGHI1X8 大まかに概要を把握できたので、本を購入。丁寧な解説で、内容理解が深まる。モームの短編を初見で読んでも、理解度は40~50%程度。精読してようやく理解できる。私にとって多読素材ではないことは確かである。 この作品は、人間の機微、心情の転換が鮮やかに描かれている。音声は15分程度なので、すぐに読める(聞ける)。音声素材を使うと、ぐっと原書の内容が迫ってくる。youtubeを使いながら本文を楽しむことをおすすめしたい。 解説には江川泰一郎『英文法解説』が使われている。リファレンスとして使ってみると、わかりやすい。 4月からはこんな英文学作品をのんびり読むこともないだろうな、、、と複雑な気持ちになる。時間のあるうちに、できるだけ文学作品を読もうと思う。