斉藤孝の国語教科書 小学1年生

これは致知出版社から出ている、小学生1年生~中学年向けの音読用テキストである。

ページを開くと、まず福沢諭吉の『学問のすすめ』が現れ、面食らう。小学1年生向けと題したテキストに、である。

小説は次のようなものが掲載されている。宮沢賢治の『よだかの星』、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』、新見南吉の『ごんぎつね』、夏目漱石の『坊っちゃん』などなど。

3歳の息子にはまだ早いかな、と思いながらも、いい本だなと思って購入した。

子供がおもちゃで遊んでいるとき、その横で私はこの本を音読していた。私自身の楽しみのためである。いいはなしだなあ、と思って『よだかの星』を読んでいると、子供が私の膝のうえに乗ってきて、私の音読を聞いている。

そんなことを何日か繰り返していると、ある日、「よだかの星、読んで」と子供が言ってきた。

え?と思ったが、膝の上にのせて、テキストを開きながら、読み聞かせする。

絵が少ないので、登場人物が話から消えた時、「鷹さん、どこいっちゃったの?」などと、何度も何度も質問してくる。驚いた。

『よだかの星』が気に入った子供は、途中で、私とロールプレイをやり始める。鷹とよだかのセリフを、交互に話して、楽しそうに笑っている。読み聞かせした表現を覚えてしまっているのだ。

斉藤孝さんはこう書いている。

「・・・現在の小学校1年生の国語教科書を見ると、絵や写真が多くて力強さがたりません。」

確かに小学校の教科書を見ると、絵本かと思うほど、絵や写真が多い。一方で、この本は、絵が少ない。文字ばかりである。

だが、内容のある、磨かれた表現であれば、子供は食いつく。面白がって読み始めたり、暗唱し始める。

この本は、推奨年齢は小学校1~3年と書かれているが、3歳からでも十分に使えるものである。


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