『英文解釈教室(改訂版)』を読了して

英語リーディングの時代の流れは、「比較的易しい大量の英文を、高速で処理し大意を把握する」、多読や速読の方向に進んでいます。中学英語教育でも、英語で全てを教える、「オールイングリッシュ」が導入されており、この流れはいっそう顕著です。 簡単な英文を読むのであれば、これはこれで良いのですが、しかし、ある程度のレベルの文章を実用レベルで読めるようになるには、どこかで地道な精読を繰り返しておかないと、多読や速読が単なる「誤読」の積み重ねになってしまい、英文を読み続けても、英語力の伸びがとまってしまいます。 やはり、英語の読解力を高めるためには、まずは精読比率を多くし、精読になれてきたら、徐々に多読比率を増やすほうが、結果として高度な英語読解力を養成できるのではと思います。 そんなこんなで、イギリスの大学院を卒業し、大量の文献、The EconomistやTimeを読んでいる(読んできた)ことで、英文の処理能力は高まった一方、英文を正確かつすっきり解釈する力を身につけられないだろうか・・・という課題も抱いていました。 そこで、もう一度「精読スキル」を鍛え直したいと、年末の時間を利用して、3週間かけて伊藤和夫著『英文解釈教室(改訂版)』に取組み、ようやく読了しました。結論から言うと、英語を文単位で文法的に正確に捉えられる力、まさに英文の解釈力が鍛えられる感覚です。 314ページと分厚く、また、どの文章も文脈と切り離されており、読み切るのに非常に骨が折れましたが、英文をどのように直読直解するのか、それを他者にどう説明するのかが、よく理解できました。「文レベル」で正確に英文を理解するために、非常に優れた本だと思います。 もしあなたが高校生なら・・・ 難関大学以外を志望するかたでこの参考書に取り組むことは、正直言っておすすめしません。この本の問題は、挫折しやすいところです。大学入試で求められる英文レベルを越えており、オーバースペックと言えます。しかし、基礎力に自信がある。将来英語を使ってThe economistレベルの雑誌などを読みたいと思っているのであれば、有効だと思います。 独学で『英文読解教室(改訂版)』に取り組もうとすると、10中8、9は挫折します。本の分厚さと、その難解さが原因です。英文も解説もかなり難解なので、基礎力がないと途中で挫折してしまいます。 これは仮定ですが、英語レベルがCEFRのB2からC1レベルであれば、更なる高度な読解力を鍛えるために有用ではないかと思います。英文の処理能力は高まっているが、今ひとつ正確の捉えられない、という課題を持った方には有用といえます。十分な英語運用能力が無いのに本書に取り組むのは、挫折を招きますし、また実用的な英語力増強にはあまり効果的ではないと思います。 もしあなたが英語読解力を鍛えたいと願う、大学生や社会人なら・・・ この参考書にチャレンジすることをおすすめします。英文の解釈力が、飛躍的に高まるからです。The economist, Timeなどの雑誌も、単語力があれば楽しく読めるようになります。 この本は、あくまで「英文読解」の参考書です。英文一文一文を文法構文的に正確に捉える力を養うことを意図して書かれています。つまり、海外の語学学校のリーディング授業で学ぶような、トピックセンテンスの探しかた、論理展開の見破り方、情報のスキャニング、スキミングなどで文章の本旨を捉える力を鍛える「リーディング」の本ではありません。このあたりを意識されて、今の自分にこの本が必要か考えてみるのも大切かもしれません。   読了するためには、読み方にコツがあります。 まずは自分の英語力に、できるだけ謙虚になり、中学と高校の英文法項目から復習しなおすこと。地道に、知識の抜け漏れをつぶすことです。中学、高校の英文法書を通読するなどが ◎。 この文法の基礎がためが出来ていれば、『英文解釈教室(改訂版)』が、わりかし楽しく読めると思います。 『英文解釈教室』を読了したら、次は『英文700選』を暗唱するのがおすすめです。 理由の一つは、『英文700選』は解説がすくなく、これだけで暗唱しようとしても、構文や文法事項の理解が浅くなり、挫折は必至です。その点、『英文700選』と『英文解釈教室』は内容がかなり重複していますので、解釈教室を読了したあとであれば、スムーズに暗唱が行なえます。 もう一つの理由は、『英文解釈教室』の内容を含む『英文700選』を暗唱することで、英文解釈教室の知識を、実際に使える技能に血肉化できるからです。 問題点もあります。『英文700選』は、あまりナチュラルな英文とは言えない、口語と文語がぐちゃぐちゃに混ざっていて、非常に硬質で古い文章も含まれています。つまり、覚えた表現を使う際、usageの観点で、ふさわしくない表現もある、ということです。 700選は自然な表現集でないため、あくまで文法理解、読解力強化、そして使用語彙の増強を目的として、暗唱に取り組むと良いと思います。 『700選』と『英文解釈教室』で英文単位をすっきり捉えられるようになったら、次はパラグラフリーディングや、要点をすくいとる「スキャニング」、情報を探しだす「スキミング」のスキルを磨いて行きます。 関連記事 「新・基本英文700選』 ⇒「新・基本英文700選』を暗唱するベネフィット 総論」 http://learningshelf.net/2015/03/18/『新・基本英文700選』を暗唱するベネフィッ/ ⇒「新・基本英文700選』を暗唱するベネフィット ライティングについて」 http://learningshelf.net/2015/06/24/『新・基本英文700選』のベネフィット〜ライ/ ⇒「新・基本英文700選』を暗唱するベネフィット リーディングについて」 http://learningshelf.net/2015/02/26/英文700選の暗唱(地味)と、リーディング力/ ⇒「新・基本英文700選』を暗唱するベネフィット スピーキングについて」 http://learningshelf.net/2015/03/06/新・基本英文700選などの構文暗唱でスピーキ/ ⇒「「英文読解教室」を読了して」 http://learningshelf.net/2014/12/28/英文読解教室を読了して/

今年の振り返り パーソナルファイナンス

パーソナルファイナンスについても、今年の振り返りをしたいとおもいます。 2014年は円安や株高の影響で、総資産が拡大した1年でした。 アベノミクス前に、資産の大半をドル建て外国株にシフトしたことが功を奏し、ドル建て配当金も増えた計算です。 2015年も、ドル配当を貯めつづけ、一定額に達したら、NISA口座を通じて米国株を買い増す、という戦略を継続する予定です。 日本株の上昇に沸き立つ株式市場ですが、外国株もまた投資妙味があります。 とくに円安傾向が続き、円だけをもっていると対ドルでの購買力が弱まっていくことが見込まれます。 ドル建て配当を安定的に得られる企業の株は、海外でドルを稼いで、家に送ってくれる孝行息子のような存在とも言えます。 財務が安定し、配当が継続的に上昇しているブルーチップ企業を数社選び、コツコツと買いまして配当を積みあげていくという草食的な投資は面白みは薄いです。しかし、時間をかければ結構うまくいくのではないでしょうか。

今年を振り返って 通信制大学について

2014年もあと1週間となりました。 通信制大学の進捗について振り返ってみたいと思います。 昨年10月に入学し、手当たり次第授業を取りました。 理想の英語塾設立のため、英語教授法を研究する目的で入学しましたが、思った以上の楽しく、参考となりました。 英文法や音声学を勉強するなかで、あらためて、英語って面白いんだなと気づきます。 今月12月に科目履修試験があり、必要単位としては一応これが最後の科目となる予定です。 目標となる資格取得のため、一応の目標は達成し、次なる目標に向けて、スタートします。 今後は英語授業の研究会や、指導法講習の出席、さらには言語学やTESOL系の大学院で更に勉強することで、自身のレベルを高めていきたいと思います。 2025年ぐらいには(随分先の話ですが)、留学を目指す方向けの英語トレーニングの場、また日本国内でも十分英語力を鍛えられる英語塾を作りたいと思っています。 その為には、まず自分が英語教授法のプロにならなければいけません。