ナダル Rafa Nadal 勝ち続けるための秘訣 

テニスの世界ランク1位に返り咲いた、スーパースターのナダル(Rafa Nadal)。 彼へのインタビューが載っていました。 http://www.ft.com/intl/cms/s/2/28ff29b4-78c4-11e3-a148-00144feabdc0.html 「あなたは何を信じない?」と聞かれ、 かれはこうインタビューを切り出しています。 “The acclaim, the success”. ”私は世間の賞賛、それまでの成功は信じないようにしている”。 「勝利やランキングは、皆が思っているように「自分はよい選手だ」ということをしめしているが、それは過去のこと。」 賞賛、成功に浮かれないように意識している、ナダルの姿です。 こんな彼を、「戦略的」と言っています。 “Humility in Nadal is not an affection, it is a strategy. – Taller in person than he appears on TV, he has a large, lithe, feline presence and while you sense when you are among a group of rival tennis pros …

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『英語学概論』のレポートを書き終えました。

先ほどようやく『英語学概論』のレポート2つを書き終えました。 課題は①語用論、②SVOAとSVOOの相関関係についてを選びましたが、非常のおもしろかったです。 私は大学時代は政治学、仕事は会計ファイナンス、大学院はMBAでしたので、こういった「言語学」は全くの門外漢です。かなりのアレルギー。 テキストや指定された入門書を買って、レポート課題に答える作業は敷居が高く感じましたが、すこし言語学の概要が見えてきた気がします。 留学中や実務では、英語を言語学の観点から考えたことは当然ないのですが、言語学を学習することで多くを気づけました。「なぜ英語教師は英語をこのように教えたのか」。 例えば、 「なぜ大学院で修士論文を書くとき、文章全体の旧情報と新情報の結びつきが最も大切だと教わったのか」などの理由が今更ながらわかったのです。 日本語やロシア語は、文中の語順を入れ替えても、意味はかわりません。格変化によって意味を表すからです。 しかし英語は格変化がほとんどないため、語順をかえることで文の意味を表します。 それだけいっそう、文章の中のどこに既知の情報をいれ、未知の情報をいれるのか、といったことが重要になるのです。 この辺り、日本人が取っ付きにくいところと言えます。 昨年末から取りかかったレポートが2つ終わり、ほっと一息。 独学で学ぶよりも、通信教育は効率がいいです。 適切なテキストと、理解を深めるためのライティング課題が、学習効果を深めます。

学びを最大限に生かすために〜Transfer of learning (学習の移転理論)

O: MBAの卒業式で、多様な進路に進んだ同級生と会う中で気づいたことがありました。 新しいチャレンジに充実感を感じているグループと、それほどでもないグループがいたことです。 前者は、独立創業を選んだ人や、大企業から中小企業へ移って責任やキャリアチェンジを果たした人たちです。こういったチャレンジを選んだ人は、リスクは高く見えますが、MBAでの学びを最大限に活かせている、という実感があるのでしょう。 P: 一方で、淡々と仕事をこなしているように見えるのが、代わり映えのしない職種や業界で働くという低リスクの選択をした後者のグループです。彼らには、MBAで経営的な視点と知識を獲得したにも関わらず、”この選択でよかったのか”という、潜在能力を生かし切れていない不完全燃焼の感覚があるようです。つまり、学んだことを学びで終わらせている人と、それを使って活かしている人の違いです。 Q: 彼らと話す中でわいてきた疑問は、”キャリアの満足度を高めるために、いったいどのように学んだことを活かすべきなのか”という問いです。 A: これに対する答えは、Transfer of learning (学習の移転理論)が使えるかもしれません。 http://learnweb.harvard.edu/alps/thinking/docs/traencyn.htm 簡単に言うと、学んだことを実際に活かすことで、学習効果が高くなるということです。 ”学習の移転”とは、あることを学んだことで別のことを学ぶパフォーマンスに影響を与えることをいいます。 学習の移転には2つの形があります。 ①Positive transfer:(積極的移転) ある状況における学習が他の状況における”関連するパフォーマンス”を良い方向に促す たとえば、MBAに留学し、多様なバックグラウンドの人と交わった経験が、「英語の間違いを恐れるのではなく、積極的に使うべき」という確信に代わり、実務でより大胆に英語で仕事できるようになる。結果として、高いアウトプットが出せるようになる。 ②Negative transfer:(消極的移転):ある状況における学習が他の状況における”関連するパフォーマンス”を悪い方向に促す たとえば、日本の古い受験英語教育の「減点方式、音声なし、文法偏重、訳読式」学習を刷り込まれ、実際のビジネスの場では英語使用に萎縮してしまい、十分な成果をあげられない。 学んだことを、学びとして終わらせず、それを使ってアウトプットを出す。 そのアウトプットが、以前の自分より高いレベルのモノになると、満足する。 この繰り返しは好循環サイクルと言えます。 Transferは次の2つを含みます。 ・Near transfer:(近い移転):非常に関連性の強いパフォーマンスに対して発生する学習のこと ・Far transfer:(遠い移転):かなり異なる状況やパフォーマンスに対して発生する学習のこと 論文中では、この"学習の移転”は起こりうるが、よく起こるわけではない、と言われています。 たとえば、英語を学ぶにしても、学ぶこと自体が目的化されてしまい、実際に使わない単語などの暗記、文法問題集の解答に走ってしまう状態です。実際に活用することと切り離されて、学習の移転が生み出されず学習効果も低いのです。 学んだことをすぐさま活かす、また活かそうと意識するで、”学習の移転”が生じてその学習効果は高まります。こうした効率的な学びを実感できること自体、人間にとっての一つの幸せでもあるのではないか・・・そんなことを、MBAの同級生を見て思いました。 いづれにしても、何かを学ぶときは、なぜ学ぶのか、どのように学びを活かすのかを具体的に考えることが重要ですし、”学んだことをなにか別の事に活かせないだろうか”と常日頃積極的に探す姿勢も、学習効果を高めるために大切だと思います。

なぜ彼は「要注意人物」なのか 〜語用論で分析する

「あの人、さっぱりして感じいいよね」 と感じる人がいる一方、 「あいつ、なんか信用できない。含んだ物言いで嫌らしい印象だな」 と印象を与える人、いませんか? 特に、後者は、仕事をする上で「要注意人物」。 どこの世界にもいるものです。 言葉を額面通りに受け取ると、痛い目にあったり、うまく利用されたりする。そんな人、周りにいませんか? わたしたちはなぜこういった印象を感じるのか、掘り下げてみたことはありますでしょうか。 なぜ自分がそう感じるのかを分析できると、相手への理解も深まります。 心地よいコミュニケーションをする相手を「こういう点で自分もまねしてみよう」と思えたり、面倒臭い相手を「仕方ない」と許せたりできるようになります。 また、「要注意人物」への対処力も高まります。 しかし、徒手空拳では分析はできない。 コミュニケーションの分析する上での「とっかかり」が必要です。 それはなんでしょうか? 語用論で用いられる、「協調の原則」と「4つの公理」を知っていると、相手との対話を分析できるようになります。 協調の原則とは次のようなものです。 ”会話が起こっているステージで、求められているだけの貢献を行え。会話が起こっている状況下での受け入れられている目的や方向性という観点から。”(Grice, 1989, 26) 当たり前のことですが、お互いが本来必要なContribution(貢献)を、誠実に行うことが、そもそもの対話の基礎です。 この「協調の原則」を基に、グライスは会話の参加者が遵守すべき「4つの公理」を提唱しました。 1、量の公理 必要な情報はすべて与える。 必要以上の情報は与えない 2、質の公理 偽であると考えられることは言わない。 十分な根拠に欠けることは言わない。 3、関連の公理 関連性のないことは言わない 4、様態の公理 わかりにくい表現は避ける 曖昧な表現は避ける できる限り簡潔に表現する 秩序だった表現をする 協調の原則に基づき、4つの公理が遵守されたコミュニケーションでは、言葉は表面上の言葉の意味を持ちます。 つまり、相手と話していて、信頼できるとか、さっぱりしていると感じるのは、この原則と公理が遵守されているときです。 一方、この4つの公理が遵守されないケースが当然あります。公理の逆用と呼ばれます。 この時、言葉は表面上の意味以外に、「言外の意味」を含みます。 仕事上で、「こまった人」は必ずいるものです。 責任を取らず、ごまかそうとする人。そういう人は、ほぼ間違いなく、4つの公理のどれか、またはいくつかを逆用していると考えられます。 A「そういえば昨日頼んでおいたあのレポートはもう終わった?」 B「え、なんのレポートでしたっけ?」 Bが本当に忘れていた場合、これは本当のことを言っているので公理を遵守している。 しかし、お互い処理すべきレポートについて認識している場合、Bはとぼけているケースです。これは「偽のことは言わない」という「質の公理」を逆用しています。 そもそも「要注意人物」とは、これらの原則と公理を遵守するよりも、逸脱している時が多いため、こちら側も常に頭を働かせて「言葉の意味」を考える必要がある。警戒するため、疲れることも多いでしょう。 相手が協調の原則と4つの公理を遵守しているか、逸脱しているか、という視点でコミュニケーションを分析すると、さまざまな気づきがあります。 相手の言葉を、原則と公理に基づいて分析し、言内、言外の意を正確に読み取ろうとすることで、曖昧な点を指摘することもできるようになります。 職場での「要注意人物」への対処力もあがることでしょう。 そして私自身の発する言葉は、原則と公理に従って、協力的でシンプルな言葉の使用を心がけたいと思います。