キャリアデザインのコツ 目先の利益には目をつぶり、長期的視点を持つ事

会社にキャリアデザインをゆだねることは得策ではありません。 会社のビジネスモデルの寿命は30年とも言われます。一方個人の仕事人生は50年以上。会社一本のキャリアが、ある日突然途切れることも想定されます。 自分で積極的にキャリアをデザインしていく発想は、これからますます必要になります。 キャリアデザインを考える上で、こつがあります。 仕事を選ぶときに、「自分はこの仕事から何を学ぶか」を明確にすることです。 そして目先の利益、とくにお金の面には目をつぶる事です。 長期的に自分がどうなっていたらハッピーで、そのために今どんな仕事についてスキルや経験を磨く必要があるかを考えた方がいいと思います。 MBA留学後、私が選んだキャリアは、規模感が小さい成長企業でのCFO見習いでした。目的は、経理財務全般の経験を積むこと。 MBA後、外資系でController(日系企業での経理部長)、CFOポジションを狙って就職活動しましたが、結果は全滅でした。 理由は簡単です。 私の経理財務経験が足りなかったからです。 元々私は外資系製薬会社のMRからキャリアをスタートし、5年近くビジネスの最前線で営業活動をしていました。その後に社内でキャリアチェンジしたため、経理経験は2年半、予算管理は2年。年齢に比べて経理経験は明らかに足りなかったのです。 経理財務の仕事は、経験がものを言うため、MBAを持ってしても、上位ポジションを担うことは困難だと判断されたのも、仕方なのないことです。 MBA後はCFOやControllerなどの経理職以外に、マーケティングや英語講師の仕事も探しました。いくつかオファーを受けたのですが、どうもシックリこなかったため、今までの経験を生かす経理系に軸足をもどしたのです。 当時、経理系で私にオファーのある仕事といえば、外資系の管理会計、特にビジネスよりのcontrolling職でした。日本的にいえば、事業部付きの管理会計や予算管理担当。これは経理経験が必要というよりは、数字のセンスや現場感覚、事業部と良好な関係を築きつつ目的を達成するコミュニケーション力が求められる仕事です。外資系企業に勤務したことのないひとには、あまりなじみのない職種でしょう。 なぜなら日系企業ではこのあたりのBusiness controllingの職種は、専任では置かないからです。経理担当者が兼任することが一般的です。しかし外資系企業では、事業部ごとにBusiness controlling職を設置し、ビジネスの目標達成を側面から支援、さらにはドライブさせるために大変重要視されています。 私はこの経験が多少あったので、この職種に限っては外資系企業では引く手数多でした。しかし、面白みはうすくプレッシャーのかかるキツい仕事のため選択肢からのぞいていました。 将来CFO職を勤めるためには、経理財務の実務経験がたりない。そこで規模感の小さい企業で経理財務のすべてを経験したいと思い、ある企業のCFO見習いポジションを受けて採用されたのです。 年商30億円、社員数100人規模。海外進出に積極的な企業で、財務、管理、税務会計すべてを担う仕事です。給料は低いですが、大企業では経験できない仕事であり、キャリアの幅は大幅に広がります。 キャリアデザインする上で、仕事で学ぶことを明確にすること。 そして目先の利益は追わず、長期的視点にたって仕事に打ち込む事。 設定した学びを得たら、新たなチャレンジを厭わないこと。 仕事は厳しいものですし、意にそわない事も多々発生するものですが、 だからころ、意図的に仕事を学びの貴重な機会として、できるだけ楽しみたいものです。

企業の経理財務活動をPersonal financeに応用するために

人生は一つのプロジェクト。 私たちは自分の体を借り、この世で何らかの価値を生み出すために生まれてきたのです。 これはまさに、企業組織と同じです。漠然と生きるのではなく、自ら積極的にプロジェクトをマネジメントしていく必要があるのです。 そのためのツールとして、personal financeがあります。 通常、企業が事業管理に使っているファイナンスのフレームワークを、個人の家計に応用することです。 企業で使われているこの財務フレームワークを個人の家計に応用してみましょう。 企業の財務フレームワークはシンプルです。 次の3つを PDCA(Plan, Do, Chake, Action)のサイクルでまわすことです。 PL  損益 売上と費用 個人で言えば、給与と支出、配当家賃収入など BS  資産負債資本 個人で言えば、預貯金や株券、不動産などの資産と、住宅ローンなどの負債 CF  キャッシュフロー(資金繰り) 個人で言えば、生活に必要な現金の動き 計画) 1年、3年、5年、10年の時間軸でつくります。 厳密につくるのは5年まで。あとはざっくりです。 1年分のみ、月展開します。 実行) 日々の活動で、どれくらい儲かったか、どれくらい資金が増減したかを記録していきます。 分析) 当初たてた計画に対して、実際の活動はどれくらい差異が出ていたかを確認します。最も重要です。 改善) 分析をもとに、必要な改善策を検討します。 企業のCFOをしていて思うのは、4つのステップ中、計画を策定するのが一番大変です。 適当な計画を作ってしまうと、後て実績との差異を分析する際に、合理的な説明ができなくなってしまうのです。きちんとした計画を立てて初めて、実際の行動との差異に意味を見いだすことができ、改善活動に移れるのです。

why 30 is not the new 20

私は32歳で会社をやめ、イギリスにMBAを取りにいきました。 年齢的に最後のチャンスだと思って決断しました。 結果として大変満足し、時が立つにつれ留学経験の幸福感は増し続けています。不思議です。 しかし、帰国後の転職では、苦労が絶えませんでした。 年齢的に早い段階で留学していれば、もっと創業や転職活動も広がりを持てたので、できれば20代に留学したかったと少し後悔もしています。 この経験から、20代は極めて特別な時間だと気づいたのです。 ここで将来につながる投資ができれば、その後の人生は大きく拓けていくのです。 もしあなたが20代で、日々をなんとなく惰性に過ごしているとしたら、このプレゼンテーションを見ることをおすすめします。 アメリカの心理学者メグジェイがTEDで行ったプレゼンです。 20代の青年へのカウンセリングを通じ、現代のアメリカ人が抱える問題に気づいた彼女は、次のようなメッセージをプレゼンに込めました。 30代は20代の次の新しい10年ではない。20代は人生において重要な時期だと言っています。 -人は35歳までに人生の重要なイベントを経験する -30までの10年間に、生涯年収がほぼ決定される -重要な出会いは、広く薄い関係性から生まれる。友達の友達ぐらいのつながりをうまく利用すべき -20代は人生への投資の時期。単なる10年間ではない。 中年のメンタルクライシスは、次の2つがおもな原因だとも言っています。 1、希望の仕事につく可能性がないと気づくこと 2、子供を作れないと気づくこと 30代40代は社会的責任が増すため、様々なことを行うには負担が大きすぎる。 だから20代でやるべきことは、しっかり取り組んでおいた方がいいというのです。これは、人生全体を時間軸でどうマネジメントするかにも関わってくる話です。 理想の相手を積極的に求め、早い時期で結婚し出産すること。 そして希望する仕事を手に入れること。 そのために、20代を投資の時期として、真剣に向き合うことが大切。 いま30代の人は、20代のように自由に動きづらいので、何か人生て大切なことを一つにしぼって、時間とお金を投資するべきでしょう。 40代であれば、投資対象をより絞りこむ必要があります。 そのことに、気づかされるプレセンテーションです。

40歳からの会社に頼らない生き方 柳川範之

この著者は、安倍政権下の諮問会で、「会社員の40歳定年説」を唱え、賛否を巻き起こした方です。 会社にしがみつく中高年、解雇できない日本企業。そんな非生産的な雇用形態を転換し、40歳定年を設定して中高年のキャリアをリセットする機会を与える。同時に彼らには手厚い職業訓練や再就職の機会を提供し、生き生きと働ける環境を用意する。 抵抗感のある方もおおいでしょうが、私には極めてまっとうな意見に思えました。流動性の極めて低い日本の雇用状況が、社会の閉塞感を生み出しているとかんじていたからです。 そんな著者の新書がでていたので、買ってみました。 40歳からの会社に頼らない生き方 柳川範之 いくつか参考になる提言があり、面白くよみました。 メインメッセージは、次のようなものです。 一生会社を頼りにする時代は終わった。 働き方を1つにしぼるのではなく、伏線的な働き方をもったほうがいい。 メインの働き方が途切れても大丈夫なように、個人も働き方の「リスク分散」を考えるべきだ。 具体的なアドバイスとして、いきなり会社をやめて起業するのではなく、数年かけて自分の能力や事業計画を練るなどの、準備期間の大切さを強調されています。 伏線的な働き方の例として、自分のやりたいことや強みを生かして働くための準備を戦略的に行うため、「ヴァーチャルカンパニー」を起こすことを進めています。 実際に起業するのではなく、創業するとしたらどのような能力が必要かを想像し、準備するだけで、結果として創業しなくとも自分の能力の幅が広がることになる。 また、学問を学ぶことで、これまで得てきた経験や知識が整理でき、体系化できるので、学びを推奨していました。 私も10年間外資系企業で営業とファイナンスを経験し、その後自分の経験を体系化させたくてイギリスのMBAに留学したので、大変共感しました。 この本は中高年だけでなく、これから社会に出ようとする学生や、社会人経験の浅い方にも、参考になる本です。

イギリス人に学ぶ、自分だけの人生を生き切る秘訣

毎年12月になると、リクルートスーツに身を包んだ学生たちの群れを目にすることが多くなります。 冬の風物詩ともいえる大学生の就職活動は、日本人にとっては珍しいものではありません。 もちろん自分を客観視してこの就職活動を人生のなかにどう位置づけるか、明確にできている学生も少なくないでしょう。しかし世の中の雰囲気に飲み込まれ、そして周囲にせき立てられ、自分の人生をじっくり考えることなく、多くの大学生は職探しに走り出す。それもまた事実でしょう。 この就職活動というゲームに長じる学生は、大量の内定を獲得する。一方で、期間限定で自己アピールして自分を売り込むことに不得手な学生は、思うような成果をあげられない。 かくして、うまく大企業への切符をつかんだ学生はスキルを高め、収入も積み上げていけるが、就職活動でつまづいた学生は満足な職にありつけず、世に言うブラック企業などで働かざるを得なくなったり、非正規雇用の道に進んだりと、そのハンディを背負って社会へたたき出されるのです。 みなおかしいと思いながらも、他に選択肢がないためルールに従っている。 よくいわれるのは、こういった就職活動状況は、日本特異なものである。というもの。 確かに学生全員が地味なリクルートスーツに身を包んで一斉に就職活動する光景は、欧米ではみられない。 しかし、日本が欧米と比べて特異なのは、キャリアに対する考え方が著しく画一的である点ではないでしょうか。 学生の様々な個性、特性、趣向といった多様性を軽視し、社会人の職はかくあるべし、といった目に見えないsocial pressureプレッシャーが存在するのです。 私は英国にMBA留学して、キャリアの考え方について大きなパラダイムシフトを経験しました。 英国で出会った友人は、それぞれがどこにでもいる平凡な社会人でしたが、かれらは真に自分の人生を生ききっている。そういう魅力的な人に出会えました。 ここでは、彼らのキャリア観を題材に、我々日本人がどうしたら幸せなキャリアを形成できるかを考えてみます。 私が留学中、衝撃を受けた一言がありました。 「他者の目を気にせず、自分が心から楽しめることを仕事とする。そうでなければ、人生の大半の時間を嫌な仕事に費やすことになる。自分の人生は惨めなものになるよ」 私がMBAコースで出会ったイギリス人女性が、こういっていました。彼女は既にMBAを卒業し、自分のコーチング会社を立ち上げていました。創業して20年といいます。 「決して稼ぎは多くはないが、自分が心から楽しめる仕事をやっているから、毎日楽しいよ。私は今年50だけど、そう見えないでしょ?」 たしかに彼女はどう見ても50歳には見えないほど、エネルギッシュでした。 私も彼女と同じように、自分がこころから楽しめることを仕事としたい、と強くおもったのです。 高度成長が見込めない成熟したイギリス社会では、個人が独自の価値観をもって生きています。何となく不安だから、他者と同じ行動をしなければならない、同じようなキャリアを歩まなければならない、という発想は存在しないのです。 人生の大半を費やす仕事だからこそ、自分が本当に楽しめることを仕事とする。 きわめてシンプルな考え方ではないでしょうか。