ロンドン五輪中、Dissertationを書いています

昨日ロンドンオリンピックが始まりました。 BBCのwebから開会式の模様をみて、イギリス文化の良い所がつまっていたなと感じます。 国のイメージは、基本的にはそこから発信されている文化がベースになるので、日本人が抱く英国観は、 「繁栄したロンドン」「美しい街並み」「礼儀正しい紳士淑女」「伝統」「ビートルズに代表されるポップカルチャー」などが大半をしめているのではないでしょうか。 これはこれでもちろんイギリスのある部分を反映してはいますが、ロンドンから離れたシェフィールドやバースに住んでみると、そういったポジティブなイメージだけでなく、病的な部分も知ることとなりました。経済の停滞、犯罪、移民問題、医療の質の低下、高い若年失業率、財政赤字・・・ こういった背景もあって、英国は自国の問題が山積しているからこそ、国内的には国民の関心をオリンピックに振り向け、対外的にはオリンピックを通じての自国のイメージ向上に全力を尽くしている、そんな気迫が伝わってきます。 オリンピックシーズンにイギリスにいるというのに、いまのところ競技を見に行く予定はありません。 MBAの最終論文をまとめるのに四苦八苦していて、8月下旬まではかなり根を詰めて論文を書かなければならないためです。 論文構成、文献の読み込み、リサーチはほぼおわっているので、今はライティングの段階です。 最近は1日あたり大体800~1000wordsは書くことを自分に課しています。 さて、英文でのアカデミックな論文を書くプロセスはきわめて面白く、仕事や日常生活などにも応用できる要素があります。たとえば・・・ 問題意識を感じるテーマを絞り、まずは問題を明確にする。そこに自分なりの仮説をたててみる。 その際、「最終的にはこんな結果になるんじゃないかな?という感覚をもてることが重要だ」、とあるファイナンスの教授は言います。 次にそれに関連する過去の文献を読み込む。セカンダリーリサーチです。 その文献の積み重ねをベースにして、プライマリーリサーチクエスチョンを作る。その問いにこたえることで、問題を分析したり解決する形をとります。 論文作成で一番苦しいのは、自分で問いを立てる必要がある点です。 人から与えられたものではなく、自分で問題を特定して「問い」を立て、リサーチによって「答え」を出す。 問い自体に意味があるかを判断するため、たくさんの文献を読み込む必要があります。 私にとっては初めての経験であり時間がかかりました。 ここまでのプロセスではなくとも、われわれは日常生活において、実はある問題にたいして自分なりの仮説をたて、その問いに答えるプロセスを無意識に繰り返しています。 その思考と行動プロセスが人によってばらつきがあるだけで、「日々問題に出会い、考えながら解決している」のは同じといえます。 こうしてみると、アカデミックの世界でその思考方法をトレーニングすることは、日常生活や仕事にも良い影響が期待できるはずです。 イギリスの大学院で学ぶことは単に知識を得るのではなく、考え方や課題解決能力を磨く場であるとも感じています。

ロンドンでの発音レッスン 3回目

ロンドンでの発音矯正コースも3回目となりました。午後6時から2時間です。 BathからWest Kenginghtonへは、Door to doorでは往復5時間かかる計算になるため、体力的にかなりキツイです。しかも今週の午前中はすべてアイアンガーヨガコースを取っていたため、ヨガ→電車でロンドンへ移動→発音レッスン→Bathに戻る、という無茶なスケジュールを組んでしまいました。 3回のレッスンで、Long vowel 長母音5つとnon stress vowel 短母音1つを学びました。 これらは日本人が苦手としている発音であり、一緒に受講している日本人女性も同じ個所を学んでいます。 ロシア人の先生は、自分の発音矯正ビジネスを次のように分析しています。 「私のサービスはプロフェッショナル向け。顧客は外交官、政治家、ビジネスマンが中心です。 バスドライバー向けではない。 こういったプロフェッショナル発音矯正のマーケットは、日本や中国などでは小さい。 なぜなら彼らはジャパニーズイングリッシュやチャイニーズイングリッシュでお互いにコミュニケーションをとることが多く、本当の発音の重要性に気づいていないから。ただしい発音を学ぶ必要もないと思っているため、マーケットは小さい。 逆に、こういった発音矯正はロンドンで需要が多い。 ネイティブと仕事をする必要のあるノンネイティブは、みな発音の重要性を感じるからだ。 ノンネイティブのMBA生なども、授業内で英語力に限界を感じたため門をたたいてくる人がおおい」 彼女の分析はおおむね正しいように思います。 日本にいたころは、「発音など気にしなくていい、重要ではない」 と学校の教師によく言われてきました。 しかしこれはかなり問題があると感じるようになりました。 中学生や高校生までの早い段階で、正確な発音を習得しておかないと、その後に自分が発する英語は常に誤った発音のままです。誤った発音のまま暗唱した文章をネイティブに話しても、通じない。これはもったいなさすぎる。またリスニングの際も、発音の区別がつかない。 人生の中で英語にかける膨大な時間を考えると、発音を正しく習得しておかないことは、非効率な英語学習、膨大な無駄を生み出すと思います。 イギリスに来て、イギリス英語の美しさに魅了されています。 CNNの英語よりも、BBCのreceived pronunciationの英語の方が、心地よく感じます。 アメリカ英語の所構わない巻き舌には、どうもしっくりこない・・・ ですので、これからもブリティッシュの発音トレーニングを積み、いつの日か妻と二人でイギリス英語発音の本も出したいと思っています。

アイアンガーヨガで感じる、体系の美しさ

MBAの卒論でいそがしいにも関わらず、今週はIyengar yogaのintensive courseに通っています。 朝10:30~13:00 月~木曜に集中コースです。対象者は1年以上アイアンガーヨガを経験している人となっていて、実際私の経験歴は半年以下ですが、参加させてもらっています。 私以外はすべてイギリス人女性です。無精ひげをたくわえた小柄なアジア人がその中にいる光景は、かなり異様かもしれません。今回の集中コースに限らず、このヨガ教室にはアジア人は私以外かよっていません。 毎回アイアンガーヨガの素晴らしさを実感しています。全ての動きが、目的をもって構成されているからです。具体的には、器具を使い、合理的に体を伸ばして鍛えていきます。このプロセスを体験し、これは体の硬い人にこそ最適なヨガだと感じます。それぞれの体の硬さに合わせ、最適の器具があてがわれ、常に脊髄が過度に圧迫されずに高度なアサナ(ポーズ)を練習できるよう考えられているためです。これにより、ケガなく段階的に体を柔軟にできます。 今日は体の歪みを認識することがテーマとして設定されていました。 自分では気づけないからだの歪みがわかり、それをどのように調整するかというステップへと進むことができます。 この歪みは「体がなんとなく不調だ」といった不定愁訴ともつながっているでしょうし、腰痛やけがなどを引き起こす原因とも考えられます。アイアンガーヨガをした後、体が非常にすっきりし、呼吸もしやすくなるのは、こういった歪みが調整されているからでしょう。 欧米でアイアンガーヨガが普及している理由は、そのメソッドが体系的であり、ステップの積み重ねで上達できるという合理的な仕組みが強く影響していると思います。 ちなみにまったく分野は異なりますが、公文式の教室もアメリカ・イギリスで普及しています。Bath大学のそばにあの青い看板を見つけた時、衝撃と感動を覚えました。こちらで受け入れられているのは同じ理由で、上達への体系が明確に示されているので、宣伝するほうも説明しやすく、顧客も理解し納得しやすいからだとおもいます。 体系の素晴らしさを感じ、私も外国人向けの英語学習体系をつくってみたいと、改めて思いました。