生徒が勝手に予習してくる授業

昨年度の授業から、私の日本語発話量を極力抑え、オールイングリッシュでの授業を行っている。

一昨年はオールイングリッシュ型の授業ではなかった。あるきっかけがあった。新しいクラスにはネイティブレベルの生徒も多数おり、彼らがある程度満足できるような授業にしなければ、とプレッシャーを感じたことが、一つの引き金であった。英語好きで、教師の質を厳しく品定めしているような生徒もおり、はじめの数か月は、本気で授業準備をしたものであった。

「高校の英語授業は英語で行うことを基本とする」という学習指導要領の方針もあり、まずは英語でどこまで授業できるか、生徒がどこまでついてこられるか、試してみた。

「英語ばっかりで、わかんねーよ」「進度が早すぎる」という生徒の言葉を耳にすると、日本語に戻そうか、と心が揺れた。しかし1年間貫くと、愚痴っていた彼はアンケートにこう書いた。

「この授業を1年受け続け、英語に対する考えが大きく変わった。自分の中で大きな出来事だった。苦手だった英語が、英検準2級を取れるまでになった」。

今の授業スタイルを、今年も続けている。相変わらず、授業スピードは速い。目の前の生徒たちは、必死で授業に食らいつこうとしている。こちらも英語でまくしたて、発話を促す。生徒にできるだけ英語を話したい、と思わせるように授業を展開していく。

最近気が付いたのだが、授業の予習をしてくる生徒が増えている。教科書の単語を調べてきたり、音読までしてくる生徒も出てきた。もともと、授業はじめのオリエンテーションでは、「予習不要。復習すべし」と伝えていたので、なんで予習なんかやってくるのだろう、と不思議に思った。

先日、ある本を読んで、はっと気が付いた。
私はいままで気づかなかったが、「このスタイルは、生徒が予習せざるを得ない仕組み」と確かに書いてあった。この本の著者の授業を体験し、「これは使える」と確信して、授業に取り入れてから3年。この活動のおかげで、授業の骨格がピシッと決まった。どんなレベルの生徒にも機能する。続けるうちに、こちらの英語力も伸びていく。エキサイトする生徒をコントロールする術もわかってくる。授業のスタイルが徐々に磨かれていく。

つまり、私が取り入れている授業スタイルのせいで、生徒が予習したがる、予習せざるを得ないのだ。予習してこい、といったこともない。そもそも、勝手に予習してくるような、勉強好きな生徒たちでもない。

予習せざるを得ない仕組みは、グループワーク型の授業にある。相談する時間、教師の英語質問に対して、グループ対抗で答える時間を設けている。細かくは省くが、この「グループ活動」こそが、ピアプレッシャーとなって、生徒が勝手に予習してくる理由となっているのだ。

時にコントロールすることが難しいが、れはグループワーク型授業の良さであろう。

英語教授法をさらに学び、今後は研究テーマも設定したい。

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