成熟社会のイギリスで知った、投資の思考の重要性

バブル崩壊を経て、失われた20年といわれるデフレ時代を過ごしてきた日本人。積極財政出動のアベノミクスのより、将来のインフレや成長期待が高まりつつありますが、長期的には日本が緩やかな衰退期に入ることは避けられません。これまで欧米などの先進国が経験してきた、成熟社会が到来するのです。

しかし、我々日本人は、来るべき成熟社会にふさわしい価値観を持っているとはいません。成長が望めない成熟社会では、高度成長期やデフレ期とは異なったマインドがもとめられるのです。

ではそのマインドとはいったいなんでしょうか?

成熟社会で必要なマインドは、投資思考です。
預貯金をためるために仕事に追われる人生ではなく、資本を築いて不労所得を志向する人生です。
額に汗して稼いだ金が尊いもので、不労所得は卑しい。そんな日本人のお金への考え方は、成熟社会では転換が求められます。

私がイギリスにMBA留学していたとき、忘れられない男に出会いました。

彼は齢50、仕事はパートタイムの語学教師です。
プライベートを極端に大切にするイギリス人の彼は、決して自分の家庭について話すことはありませんでしたが、噂によると離婚して男やもめという話でした。
彼はこれまで定職についたことはなく、「人に教えることが好き」という自分の興味に忠実に生きてきたのです。

社会的なステータスはない、日本的に言えば「ニート」という定義がもっとも当てはまるかもしれない、そんなうだつの上がらない中年男性です。

しかし、彼に屈折したところはいっさいありませんでした。
同じような境遇の友人と、豊かな人間関係も築いていました。
非正規雇用の彼が、なぜか自信とプライドに満ち、豊かに暮らしている。
私にはそれが驚きでした。

彼とつきあううちに、彼には資産があることがわかりました。
金融資産と不動産です。
金融資産からの配当と、不動産の賃貸収入があるため、最低限の生活費を工面することができるのです。

私は彼から、人生を思い通りに生きるには、額に汗して一生懸命働くだけでは不十分だと気づいたのです。

イギリス人がゆとりをもって生きられるのは、資本があるから。
自分で稼いで作った資本の場合もあれば、幸運にも親から相続した資本もあるでしょう。
いづれにしても、資本を持ち、適切な投資して利回りを得ることは、成熟社会では極めて重要です。

本年から日本で導入されるNISAは、英国をお手本にしています。
成熟社会では、高い経済成長は見込めない。放っておいても自分の給与が上がっていく時代は終わったのです。
だからこそ、誰しもが資産運用を通じて資本を築き、そこから配当を得ることで安定した収入源をもち、人生の不確実生を補完する必要があるのです。

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